目の毒
気持ちのテレパシー「目」
目は世界共通語
目がない物
この言葉を使っている場面をよく見る。ダイエット中のケーキや、受験生のマンガなどだ。
テスト前に少し勉強しようという時でも、誘惑と戦わなければならない。目の毒なものがたくさんあるからだ。例えばテレビ、マンガ、ギター、CDなどのオーディオ器具、パソコンなどだ。
僕はこの誘惑だらけの部屋で、戦わなければならないから、勉強するときはいつも大変だ。
ぐるぐる回ったりして遊んでいると、「目が回る」。くらくらしているのでかべにぶつかり、「目から火がでる」ほどいたい。今度からは「目をよく配り」遊ぼう。
「目」という字は、たくさんの表現ができる。まだほかにもある。
今は、元巨人軍の松井選手のメジャー行きから「目が離せない」。
野球の試合で10対7で負けている時、逆転サヨナラ満塁ホームランで勝ってしまい「目を疑う」。
これは、ほとんどの人が使ったことがある言葉だ。
知っている人もいるかもしれないが、あまり使わない言葉もたくさんある。びっくりした時の「目を白黒させる」「目をむく」。これは、怒っていて大きく目を開く時の言葉だ。怒っているときの様子をそのまま表している。
「目」という字を使って文章がたくさんできる。
「あっ鳥がいた。もう見つけたの。目が早いね。それより、今の鳥すごくきれいだったねえ、目を奪われちゃったよ」
「あぁ目がとろとろしてきた。目をつぶってねよう。
目が覚めた。あっ、もう九時だ。目を丸くして時計を見た。ちこくしちゃうよ〜」
「目」という字を使ってみると、なんでも表現できる。
「目」という言葉を使って話もできる。
「目」という字を使った言葉は数えきれないほどある。
なぜこんなに多いのだろう?たぶん目は人間の体についていて、自分でも動かせる。だから何でも表現できるのだ。
目はすごい。たとえ耳が聞こえない人でも気持ちがつたわってくる。「目」はその人の気持ちが一目でわかってしまうほど、人間の体の中で一番気持ちが他の人にわかりやすい。目は気持ちのテレパシーみたいなものだ。
「目は口程に物を言う」
感情のこもった目は、言葉以上に強く相手に訴えるという意味だ。
家族や長い付き合いの人などには、目を見るだけで相手の言いたいことがわかるようになる。スポーツ選手は、試合中アイコンタクトで息の合ったコンビプレーができる。
犬も同じだ。犬は特に言葉が話せない分、いつも人の目を見ている。欲しい物があったりする時は声と目で訴えるし、いたずらなどをした時は目を合わせないようにする。
目は、動物や言葉のわからない外国人にも、意志を通わせることができる世界共通語だ。
自分には、目がない物が二つ三つある。
その内の一つが本である。
自分は本屋が大好きで、遊びに行く先々で見かける本屋、古本屋によらずにはいられない。特にほしい物があるわけではないが、どうしても入ってしまうのだ。本屋に入ると、大体の場合がコミックのスペースから、文庫、週刊誌、雑誌を立ち読みして、本屋の主人や友人を困らせる。本は種類を問わず人の心を楽しませてくれるから大好きだ。ただし、一人の時はともかく、友人と一緒の時は、立ち読みをひかえるようにしよう。
もう一つは駄菓子屋。
このごろめっきり少なくなってしまったけれど、船橋や千葉周辺にはたまに見かける。なんでこんな都会の近くに駄菓子屋があるんだろう?という感じと、昔、3、4才のころによく行ったなつかしさに引かれて、あれば絶対に入って行く。買う物といえばワンパターンで、必ずコーラの形をしたラムネ(つぶの方)とうまい棒。うまい棒の方は一本二本なんて生やさしい数じゃなく、友達に「お前アホか?」と言われる程買いまくる。駄菓子屋にはなんとなく風情があり、時代を超越したよくわからんおもちゃがある所が、たぶん好きなんだろう。
もう一つ、強いて言えばというか、目がないという程の物じゃないけれど、ゲームセンター。
見ればとりあえず入ってしまう。自分は格闘ゲームにおいて絶対的な自信を持ってはいるが、自ら進んでやることはあまりない。友人にやってくれよと頼まれて、たまにやる程度だ。その他いろんなゲームはあっても、あんまりやらない。じゃあなんでゲームセンターに入るんだ?と言われると、少し変かもしれないけれども、人間を見つめるためかも。ゲームの対戦で勝つより、勝った人を少し不機嫌に見に行ってふと目をつけると、ガラの悪い人だったりとか、そういうのでおどろく人を見る方が楽しい。
目がない物を三つあげてよく考えると、自分は少し変なヤツかなと思ったりする。